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タカシの外資系物語

My Favorite Movie ! (その 1 )2011.07.19

タカシの映画遍歴

今週は、映画の話をしましょう。実は私、子供の頃は、ほとんど映画を観たことがありませんでした。両親(特に母親)が短気で、かつ暗所恐怖症だったもので、映画を観たいと言った日にゃ、「映画ぁ? アホか、あんたは! 2時間も暗闇で、じっとなんかしてられっかいな!辛気臭い!(※)」 などと一蹴されていました(※辛気臭いとは・・・「思うようにならず、いらいらするさま」という意味の関西弁。京都あたりでめちゃめちゃ多用されている)。ですので、周りの同級生が、『スターウォーズ』 や 『スーパーマン』 に熱中しているのを尻目に、話題についていけず、悲しい思いをしたことを覚えています・・・(T-T)

 

その後、大学を卒業して社会人になり、東京に住み始めると、幼い頃の鬱憤を一気に晴らすかのように、週末になると映画館に出かけるようになりました。結婚して、子供が産まれるまでの7年間も、週末夜は近所のシネコンに行くのが定番になっていましたので、ここ20年程度の洋画有名作(実は、邦画・アニメも含め)は、ほとんど見ています。


ちなみに、私が一番好きな映画は、『リバー・ランズ・スルー・イット(A River Runs Through It)』。「この若手、すげぇオーラ持ってるなぁ・・・」と感心する俳優がいたのですが、それこそ若き日のブラッド・ピットその人。やはりカリスマというのは若いときから、キラリと光るものを持っているものです。

 

最近観た映画では、『ソーシャル・ネットワーク(The Social Network)』が面白かったですね。ご存知、SNS最大手のFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグを描いたものです。映画を観ているときには、かなりのめり込んでしまうタチなので、この映画では、まるで自分が起業して億万長者になっていくような錯覚を覚えました。現実には夢のまた夢のそのまた夢の物語なのですが、勝手に妄想するのは自由! 払った1,800円の元は取らねば・・・(貧乏性な私・・・)。

飛行機内は、映画パラダイス!?

海外出張の飛行機内も、映画を観る絶好の機会です。アメリカやヨーロッパならば、8時間以上は機内にいるわけでして、頑張れば3本は観ることができます。食事時にワインを飲んで、酔っ払って眠るのもいいですが、私の場合は、お酒はほどほどにして、目いっぱい映画を観るようにしています。時差ボケ対策にもなりますしね。

 

昨年、マレーシアに出張したときのこと。レオナルド・ディカプリオ主演の最新作 『シャッター・アイランド(Shutter Island)』 が映画メニューにあったもので、「こりゃいいや!」とばかりに、早速観ることにしました。
この映画、ご覧になった方はわかると思うのですが、心理描写中心のストーリーで、理解するのが結構難しい。酔っ払っていたら、何がなんだかわからないような映画なのです。飛行機内に設置されているディスプレイは小型ですから、字幕の文字も見にくい。本当なら、日本語吹き替えで観るのがベストな映画なんですが、私が乗ったのは日系のエアラインではなく、マレーシア航空でしたから、日本語吹き替えはまず無理です。なので、「音声=英語、字幕=日本語」という、日本人にとってお馴染みの構成で、機器を設定することにしました。

 

ところが! です。なぜか、機械が全く言うことを聞いてくれない。音声の設定が終わったと思ったら、急にゲーム画面になって、“テトリス” が出てきたり・・・ 私はこう見えてもかなりの “機械オンチ” なもので、いじればいじるほど、泥沼にはまっていく感ありあり。

 

「よし、ここは思い切って、キャビン・アテンダントにお願いしよう!」

 

私はそばにいたキャビン・アテンダントを呼び止めて、「音声=英語、字幕=日本語にして、『シャッター・アイランド』が見たいのですが・・・」 とお願いをしました。
CA 「OK ! Wait a minute, please, sir ・・・」
これでひとまず安心・・・ と思いきや、このキャビン・アテンダントも相当の機械オンチ! 私より早い段階で、“テトリス” の画面を出していました・・・(汗っ!)

 

「あ、やっぱり、自分で設定してみます・・・」 と言おうとしたその瞬間、「OK ! Completed !」と自信満々の表情。
「Thank you ! Really appreciated !」

 

「さてさて、やっと観れるぞっ、と・・・ ん? ・・・ なんか、違和感が・・・」 そのCA、なんと「音声=中国語、字幕=英語」という、「だれが使うねん!」という設定にしていたのです。せめて、逆にしておいてくれれば、必死でリスニングするのですが・・・(T-T)。 私は再度、自分で設定を変更しようとしてみたものの、「字幕=アラビア語」に変わったりして、もう手がつけられない! 加えて、そのCAが頻繁に私の横を通り過ぎて、「私のおかげで、映画を楽しむことができましたね!良かった、良かった・・・」的な笑顔を振りまくもんですから、気の弱い私は、これ以上のお願いができなくなってしまいました・・・ トホホ・・・(T-T)
結局、全く話の筋がわからずじまい・・・ ディカプリオがどこかの島にある収容所で、怖い目に遭った、程度しか把握できず・・・(T-T)(T-T)。というか、始まって30分程度で寝てしまったのですが・・・ あとになってDVDを借りて、「なんと、こんなストーリーだったのか・・・」と驚愕した次第です。情けなし・・・(T-T)(T-T)(T-T)。

アメリカ人の “鉄板” 映画は?

 

アメリカ人の同僚と話をしていると、映画の話題が頻繁に出てきます。年配の方でも、結構、最新作を見ていたりします。なので、アメリカ人との会話で、話題に困ったときなどは、映画の話をするのも有効な手段だと思います。
では、アメリカ人はどんな映画を好むのか? 私はこれまで100人以上のアメリカ人に、「What is your favorite movie ?」という質問をしてきました(相手は同僚(コンサル)、クライアント(金融関係多し)、年齢層は30~50歳ぐらい)。以下は、5名以上が「いいね!」と回答した映画です。

 

●『グッド・ウィル・ハンティング』(Good Will Hunting) ・・・ マット・デイモンがハーバード在学中に書いたシナリオがベース。個人的には、この頃のマット・デイモンの方が良かったなぁ・・・
●『ショーシャンクの空に』(The Shawshank Redemption) ・・・ これは日本人でもfavorite movieに挙げる人が多い映画です。な、泣ける・・・(T-T)
●『ウォール街』(Wall Street) ・・・ 私の知り合いは、金融関係者が多いので。最近公開された第二弾はいまいちのようです(私も見ていない・・・)
●『ビューティフル・マインド』(A Beautiful Mind) ・・・ ノーベル経済学賞受賞、実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描く物語。私も大好きな映画です。
●『セックス・アンド・ザ・シティ』(Sex and the City) ・・・ SATCまたはS&TC などと略されたりします。ドラマがベース。キャリア女性がこれを見て、思いっきり笑って、ストレスを発散するそうです・・・

 

以前このコラムで、「NYからやって来たアメリカ人に、“好きなアーティスト(音楽)” を聞かれたら、“Billy Joel” と答えておけば、まず問題はない(つまり、“鉄板”の回答)」と書いたことがあります。しかし映画の場合は、“鉄板”回答がないんです、これが。みなさん、好みがかなり分かれますからね。そういう意味では、上記に挙げたのは、ある程度の“鉄板”ですから、観ておいた方がいいと思います。

 

一方で、アメリカ人はポリシーなく、流行を単純に受け入れる姿勢を嫌うので、何か一本、自分なりの筋を通した方がいい。一貫したテーマ、って感じでしょうか。私の場合は、「IT」「金融」「数学」あたりが興味の中心なので、関連の映画は観るようにしています。

 

次回のコラムでは、アメリカ以外の国、特に、中国・インドの映画事情の話をしましょう。そして、映画からわかる外国人ビジネスパーソンの素顔についてもお話したいと思います。
(次回続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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